県外から初の修学旅行生(大月町柏島)
大阪府吹田市の中学
島や海中の自然満喫
(「高知新聞」5月31日掲載)

 修学旅行で環境について学習しようと大阪府吹田市青山台四丁目の市立青山台中学校(熊谷年夫校長)の三年生八十六人が三十日、幡多郡大月町の柏島を訪れた。大月町役場によると、宿泊以外の目的で県外の修学旅行生が同町を訪問したのは初めて。

環境学習で本県学ぶ

 同町が昨年、京阪神の中学校に修学旅行誘致を働きかけたところ、学校ぐるみで環境学習に取り組んでいる同校が名乗りを上げた。そこで昨年十二月に、柏島の黒潮実感センター設立準備委員会で活動している神田優さん(三十三)らが同校へ出向き、「出張環境学習会」と題して講義を行い、生徒たちとの交流が始まった。
 生徒は事前に、柏島をはじめ本県の自然や人々の暮らしについてグループで学習。本やインターネットなどで調べ、時には神田さんに問い合わせたりしながら、旅行に備えていた。
 前日に幡多路入りした一行は三十日、大方町でのホエールウオッチング、四万十川でのカヌー、そして柏島と、三つのグループに分かれて体験学習を行った。
 柏島ではチャーター船やグラスボートに乗り込み、島や海中の自然を満喫。生徒らは「大阪の海とはちゃう」「また来てみたい」とすっかり感激し、トビウオが滑空するたびに「わおー」と歓声が上がっていた。また、港の岸壁で釣りをするグループもあった。
 引率していた青山台中の熊谷校長は「大阪ではなかなか接することのできない大自然の中でいい環境体験学習ができたと思う」と話していた。