ダイバーの手でサンゴ礁を守ろう!

 九月十四・十五日の両日、大月町一切の勤崎周辺のサンゴ礁域でサンゴ食巻き貝の一種、ヒメシロレイシガイダマシの駆除を行いました。
近年この巻き貝が大繁殖し貴重な造礁サンゴの被害が拡大しています。駆除作業には高知大学の学生や高知海洋高校のダイビング部員、地元ダイバーや大月地区パークボランティアのメンバーら、25名の方々が参加して下さいました。
 サンゴ礁は豊かな海洋資源をはぐくむいわば「海の森」。ヒメシロによる被害は勤崎だけでなく周辺海域にも拡大しつつあります。
いつまでも大月町の海が豊かで美しくありつつけるためにも、黒潮実感センターではークボランティアとも協力しあいながら、これからも駆除作業を続けていきたいと思っています。



(以下はその時の朝日新聞地方版に掲載された記事です)

巻き貝駆除しサンゴを守ろう 大月 ダイバーら20人
(朝日新聞 9月16日(地方版)掲載)

 地元の美しいサンゴ礁を守ろうと、大月町一切の勤崎海岸で15日、サンゴを食べる巻き貝の駆除作業があった。同町柏島の黒潮実感センターが呼びかけ、高知大の学生や高知海洋高校のダイビング部員、地元のダイバーら約20人が参加した。
 同町周辺の海中には、イシサンゴ類など全国でも有数の美しいサンゴ礁が広がるが、近年、サンゴ虫を食べる巻き貝ヒメシロレイシガイダマシが大量繁殖し、サンゴが白く変色するなどの被害が拡大。一年弱で全滅した海域もあるという。
 この日、ダイバーらは三人一組で海に潜り、サンゴを傷つけないようにしながら、サンゴの表面に付着したヒメシロレイシガイダマシやその卵をピンセットなどで採取。一時間ほどで3,737個を集めた。
 参加した高知海洋高校3年生の浜準一君(18)は「海は透明で魚がいっぱいいたが、サンゴはほとんど真っ白だった」と残念そう。
 同センターの神田優さん(33)は「サンゴは「海の森」ともいうべき貴重な存在。海中の生態系がこれ以上損なわれないよう、定期的に駆除していきたい」と話した。