豊かな自然環境守ろう〜ダイビング、漁業、旅館3者が連携
(2000年12月24日 朝日新聞高知版掲載記事)


共存共栄へ向け スクーバ組合設立
大月で潜水マナーのルール作り


 大月町柏島周辺の豊かな自然環境を守り、観光客誘致を進めていこうと、町内のダイビング業者、漁業者、旅館経営者が二十二日夜、地元の公民館で「大月スクーバダイビング事業組合」の設立総会を開いた。全国有数の美しいサンゴ礁に魅せられ、柏島には年間一万人を超すダイバーが訪れるが、ごみ問題などでダイバーと漁業者の間でトラブルが絶えなかった。組合は、関係者の共存共栄に向けて協力していく。
 組合員は約五十人で、活動の大きな柱は環境保全の推進。漁業者にとっても、ダイビング業者にとっても、「豊かな海が最大の資源。海を汚したらどの業者の生活も成り立たない」との共通認識に立ち、互いに協力して海の環境を守ることで一致した。
 今後、組合の「環境保全部」を中心に、組合外の漁協とも協議し、潜水禁止区域の設定や潜水マナーの確立といったルールづくり、環境学習の徹底などを図っていく。また、「事業部」がダイバーの受け皿になり、統一したPR活動などを実施する。
 福留輝政組合長は「大月の海を守るには三者の協力が不可欠。ダイバーを気持ちよく迎え入れる態勢を整え、地元の活性化も図っていきたい」と話している。