研究成果を発表 四国の若手魚類研究者ら
(2001年3月18日 朝日新聞高知版掲載記事)

 「四国魚類研究会」が十七日、大月町弘見の町立中央公民館であり、四国の若手魚類研究者らが日ごろの研究成果を発表した。約三十年前から続く伝統のある研究会で、大学などで開いてきたが、地域の人にも知ってもらおうと、全国有数の魚種を誇る同町で開いた。高知大や愛媛大の研究者や学生ら約七十人が参加。四国周辺に生息する魚類などについて、生態学的、分類学的な研究の成果を披露した。

 熱帯から温帯の海域のサンゴなどの浅い場所に生息するイソギンポ科の魚について「エサの取り方によって骨格や筋肉の発達具合に違いがある」。フグの仲間のフエカワムキという魚は「口が右や左にねじれており、向きに応じたエサの取り方をしている」といった興味深い行動などが発表された。魚の右利き、左利きを調べる研究に注目が集まっているという。

 この後、交流を兼ねた懇親会があった。発表会は十八日も午前九時から、同公民館であり、「香川県内湖沼にすむブルーギルの年齢と成長」「高知県内淡水魚の希少種の現状」など十一項目の研究が発表される。入場無料。