柏島限定で月刊誌 「黒潮実感」設立委 活動の周知目指す
(2001年3月15日 朝日新聞高知版掲載記事)

 大月町の柏島を丸ごと自然博物館にしようと計画している黒潮実感センター設立委員会が、島内限定の月刊誌「里海通信」=写真=を創刊し、島内の全二百二十戸余りに配った。センターの目的や活動内容を島民にもっと知ってもらい、島のあり方を一緒に考えようという狙いだ。
 同設立委は、サンゴ礁など島周辺の豊かな自然を生かし、学術研究や環境保全を進めようと一九九八年に結成された。これまで、海洋セミナーや環境学習会などを町内外で開くほか、利害が対立するダイバー業者と地元漁業者との仲介役を担い、地域の活性化も図ってきた。しかし必ずしも島民の理解や協力が得られているとはいえないのが現状という。
 創刊号では、編集した同設立委の神田優事務局長(三四)が柏島への熱い思いや設立に至った経緯などを説明、島民に理解を求めている。今後も毎月一回、センターの構想や島の話題、イベント情報などを掲載して行く予定で、島外の人にも有料で郵送する。
 神田さんは「島民にも参加してもらい、双方向のコミュニケーションを図りながら島の活性化に結びつけたい」と話す。問い合わせは同設立委(0880・62・8022)へ。