巻き貝駆除 サンゴを救え
(9/27 毎日新聞掲載記事)

 大月町の柏島を丸ごと自然博物館にする運動を進めている「黒潮実感センター設立委員会」(事務局長、神田優・高知大非常勤講師)が29日、サンゴを食べる貝を同島で駆除するとともに、一般向けの無料海洋セミナーを開き、サンゴ保護の重要性を訴える。
 同委員会によると、この貝は全長1、2センチの巻き貝「ヒメシロレイシガイダマシで、テーブルサンゴなどイシサンゴ類に付着してサンゴ虫を食べる。サンゴは白く変色して白化現象が起こり、死んでしまうという。
 同島のダイビングスポットとして有名な後の浜周辺も1、2年前から被害が目立っている。
このため、地元の大月スクーバダイビング事業組合の有志と大月地区パークボランティア、黒潮ボランティア・里海のダイバー十数人の協力で、同浜から40-100メートル沖、水深約10メートルの海底で駆除を行うことになった。
 一方、セミナーは午後7時半から柏島公民館で。町内でサンゴ研究をしている岩瀬文人・黒潮生物研究財団専務理事が「サンゴの外敵駆除について〜事例報告」と題して講演する。世界の海で広がるオニヒトデやレイシガイダマシ類の大発生によるサンゴの被害や対策を紹介。当日の駆除作業の水中映像を披露する。
 問い合わせは同委員会事務局(0880・62/8022)へ。