来春、NPO法人化を 黒潮実感センター設立委総会
(平成13年10月30日 毎日新聞(高知版)掲載)

 大月町柏島を島ごと博物館にする運動を進める「黒潮実感センター設立委員会」(27人)の総会が29日、事務局のある同町・旧柏島中学で開かれ、来春にNPO(非営利組織)法人化を目指すことなどを決めた。
 総会では、会長の柴岡邦男・大月町長が「98年の設立準備委の発足以来3年、一定の成果を出してきた。さらに次の段階へジャンプし、地域活性化につなげたい」とあいさつ。神田優・事務局長が昨年度事業と決算の報告、今年度事業計画と予算を説明した。

 昨年度は「柏島シンポジウム」(毎日新聞高知支局など後援)を開き、小中学校や企業で環境学習会や講演などを29回実施。アオリイカ産卵用に人工海草を試験設置するなど、高知大と共同で海洋研究を進め、ダイバーと漁業者の利害調整にも取り組んだ。
 今年度は研究・教育活動のほか、11月中にNPO法人格取得を申請、来年4月には認可を受けたいとしている。法人化により、社会的信用が高まるほか、寄付を受ける際に控除が認められるなどの利点がある。
 総会ではこのほか、会員を増やし、地域の理解を得る方法などを話し合った。


黒潮実感センター設立委員会総会に出席したメンバーら=大月町の旧柏島中で