柏島素材に海の環境教育 黒潮実感センター設立委
(2002年4月20日 高知新聞掲載)


 幡多郡大月町柏島の黒潮実感センター設立委員会はこのほど、柏島をフィールドにした中学生向け「海の環境教育副読本」と、そのCD-ROM版を作製した。

 同委員会は、柏島に海洋生物研究機関の設置を目指し活動している。副読本は県の「こうちフィールドミュージアム推進事業」の一環。県環境保全課の委託を受け、それぞれ一千部を作製した。

 「黒潮実感!島が丸ごと博物館」と名付けられた副読本は、A4判カラー14ページ。柏島の紹介をはじめ、周辺の海にすむ生物の生態や、海洋環境と漁業のかかわり、柏島で行える体験学習メニューなどについて触れている。

 CD-ROM版も基本的な構成は同じだが、各項目で写真に詳細な解説が添えられ、魚の生殖など専門的な内容の説明も加えられている。

 「広く浅い内容ではなく、海に特化したオリジナリティーの強い副読本を目指した」と同委員会事務局長の神田優・高知大講師。使用写真はすべて柏島周辺で撮影しており、「副読本で疑問に感じた点は、実際に柏島に来ることで検証してもらえる。中学生向けだが、内容的には小学生から大学生まで対応できる」と話している。

 希望する県内の学校には、セットで無償配布する。CD-ROM版はWINDOWS、Mach両方に対応。問い合わせは同委員会(0880・62・8022)、または県環境保全課(088・823・9611)。