平成13年7月16日。柏島の子ども達はこの日を心待ちにしていたようです。場所は柏島の竜の浜。
みんな海が大好き! 全校生徒23人と引率の先生3人、それに黒潮実感センタースタッフ2名、黒潮ボランティア・里海のメンバーでダイビングサービスのスタッフ2名の総勢30名で海の体験学習会を開きました。
浮き桟橋から、竜の浜へ1班から順番に船に乗って移動しました。
最初の班が出た後、船が戻って来るのを待っていると、ダイビングの船が沖から戻ってきて、残りの児童を竜の浜まで送ってくれました。
竜の浜に到着すると、まずは日よけのテント張り。みんな苦労して建てました。
今日の学習のひとつは水中メガネで魚を見ながら釣る、「見釣り」です。
魚がどうやって餌をとるのか注意深く観察しながら、釣るところに面白みがあるのです。小魚ばかりでなかなか釣れなかったけれどソラスズメやニシキベラ、イトヒキベラなどが釣れました。釣れた魚は水槽に入れて観察した後、海に戻しました。
釣ったときにはすっごくきれいなブルーだった魚が、水槽に入れるやいなや茶色になったのを子ども達は驚きの表情で見ていました。
お昼ご飯はカレーでした。子どもたちの中には、海につかって食べる子もいました。「浅いところは、温泉みたいにあったかくて、気持ちええ」からだそうです。みんなが食事を終えて海に出たあと、カレーの良い香りに誘われたのか、突然山のほうから大きなイノシシが姿を現し、テントのすぐ近くまで降りてきて、残飯をあさっていました。
子どもたちは間近で見る野生のイノシシに大喜びでした。
柏島の大自然を感じる一瞬でした。
午後からは、シコロサンゴが群生する深場に移動し、シュノーケリングをしました。さすがに地元の子どもです。怖がることなく、深いところまでぐんぐん潜っていきます。
帰る前にみんなで、ビンや缶などのゴミを集めて持ち帰り、体験学習を締めくくりました。
最近、竜の浜ではトンネル工事で出た残土が、大型トラックによって運び込まれています。人間と自然との共生の難しさが浮き彫りになったような一日でした。環境に対する最大限の配慮を願うばかりです。
黒潮実感センターでは、これからも子どもたちに自然の素晴らしさを体験してもらい、自然を大切にする心を育てていきたいと思います。
(写真の下にみんながくれた感想文の一部を載せました)
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